健康維持と重症化予防を実現する新たなエコシステム創出に向けて

日本は、他国と比しても、超高齢社会化と人口減による、社会を支える財源不足、人材不足が顕在化する状況へと急激に変化しています。
加えて、コロナウィルスという新たに健康な日常を脅かす病原の出現により今までとは異なる健康維持対策が必要になりました。
しかし、現状の業界・企業毎に独立した既存レガシーシステムのままでは、相互協力や、データに基づく新たな知見の蓄積と共有が困難です。
新たな仕組み・仕掛けの構築を急がなくてはいけない状況ですが、大規模なシステムを構築しようとすると、時間・財源・IT人材確保といった諸問題が生じます。

そこで私たちは、以下3つの軸で、個々人の健康維持と、全世界に広がる新・医療・ヘルスケアサービスの創出の両輪を加速する『マイデータ・コネクト・ソサイエティ』プラットフォームを構築するためのプロジェクトを立ち上げました。

1.医療・介護・日常生活を繋ぎ大規模投資を前提としない”超分散型健康データコネクション・システム“を構築

2.個々人の健康データ(臨床データ)に基づき医療・ヘルスケアそれぞれの健康維持ソリューション開発を産業化

3.施設/在宅/遠隔×医療/介護におけるデータに基づくノウハウ・技術の共有化と活用による省人化を実現

個々人が一単位となる分散型システムにより事業者・サービスに関わらず日常のデータを連携

現状、多様な事業者間のデータのやり取りは、事業者それぞれのシステムの違い、業界ポリシーの違い等が原因となり、連携が困難な状況にありました。私たちは、このデータが繋がらないことによる重症化の原因把握不足が、本人・周囲に対してネガティブな影響を与えているのではないかと考えています。

本プロジェクトでは、個々の事業者内で管理を行なっていたカルテ、お薬手帳、買い物情報、食事情報、在宅時の各種センサーデータ等を安全・簡単につなぐために、個々人を中心とした分散型のデータシステムに着目し、現在その開発を進めています。

この個人別に体調変化の原因を細かく追うことができるシステムは、個々人の健康維持・重症化予防というメリットと、各事業者のメリットを同時に創出できるプラットフォームとして活用することが可能となります。

私たちはこのプラットフォームを地方自治体やアカデミアと連携し、新たな地域創成モデルとして展開することを目指しています。

本人の協力により得られたデータと、アカデミアにおける先端技術開発を連動させ、地域における新産業を創生

個人が自分自身の健康維持・重症化予防のために利用するデータは、将来の他の方の健康維持・重症化予防にも役立つ重要な研究データとなります。

私たちは、データ活用による研究開発を加速するため、国内の主要研究機関複数と連携を行い、データに基づく新たな脳や体のメカニズムの解明や、医療・介護現場における更なる業務効率化を推進していきます。
加えて、個人の協力には地域における自治体や医師会の協力が不可欠となります。そこで、システムの試作段階から協力自治体を募り、地域の協力体制を構築することを目指しています。そうすることで、地域内に着実にシステムを実務に浸透させると同時に、アカデミアとの協業により新たな地域産業が生まれていくという、持続可能なモデルシティ作りを目指していきます。

当財団では、『マイ・データ・コネクト・ソサイエティ』への参画自治体・団体・企業を募集しております

当財団では、本プロジェクトの取り組みの加速と、社会実装に向けて連携を希望する自治体・企業・団体様の募集を行っています。お問合せは下記メールアドレス宛にご連絡ください。

 

contact@mitou-ms.org
(未踏医科学研究財団 事務局)